<連載:第1回>【情シス向け】GASとチャットワークの“タスク機能“をつかって安否確認システムをつくる
第1回:なぜチャットワークで安否確認をするのか?
地震などの災害がおこったときに社員の『安否確認』はどのようにしていますか?
便利な有料の安否確認サービスはありますが、なかなか稟議がおりませんよね。
すでにあるサービスをつかって安否確認をする方法があります。
この記事では連載形式で、
『Google Apps Script(GAS)と チャットワークのタスク機能 を組み合わせて安否確認システムをつくる』
について、実装するまでの流れを順に紹介します。
まず第1回では “なぜチャットワークで安否確認を行うのか?” についてかいていきます。
※実際のGASのコードは次回以降でご紹介します。
■安否確認の必要性
地震や豪雨などの災害が起こったときは、まず自分の身の安全を確保。
そして落ち着いたところで社員の身の安全を確認しますよね。
※あくまで確認だけです。大変なときに「出社できるか?」なんて聞くのはNGです。社員が離れるだけ。
※できれば事前に会社側が『出社しなくても仕事できるよう会社の規定や設備を準備する』のが1番良いです。
ただ、すばやくかんたんに社員の安否を確認をするのはむずかしい。
ではどうやって社員と連絡をとればよいでしょうか?
いくつか手段をみていきましょう。
■安否を確認する手段
・携帯電話の通話
忘れがちですが、災害がおこったときに携帯電話の通話は制限されてしまいます。
災害伝言ダイヤル(171)は災害時の専用サービスなので有効ですが、社員数によっては全員を把握するのに時間がかかります。
・メール
メールはいっせいに送信できますが、こちらも通信制限で送受信に時間がかかることがあり、把握するには時間がかかります。
・TwitterなどのSNS
Twitterは電車の運行情報など現場の状況を把握するにはとても役立ちますが、社員ひとりひとりの安否を確認するにはむいていません。
・LINE、チャットワーク、Slackなどのチャットツール
もし把握する人数が多くなければ、チャットツールを使えば簡単に安否を確認することができます。
ただ社員数が20~30人をこえてくると、だれからの返答がある/なしの把握がむずかしくなってきます。
・安否確認システム
有料で機能もりだくさんの安否確認サービスが山ほどあるので、そちらをお使いかもしれません。
ただサービスが有料の場合には決裁がなかなかおりない等、導入がむずかしい場合があります。
(自分の会社はそうでした)
以上、様々ツールはありますが…
すでにじぶんがつかっている “ありもの“ で安否確認ができないか?と考えたときに、これは使えるかも!と思ったのが、Google Apps Script(GAS)と チャットワークのタスク機能を応用したものでした。
■Google Apps Script(GAS:読み「ガス」)とは?
GASについては(株)プランノーツのタカハシさんの↓ブログがわかりやすいです。ご覧ください。
◇超初心者へGoogleAppsScriptを始めるメリットをこれでもかと説明します
https://tonari-it.com/google-apps-script-start/
■チャットワークとは?
チャットワークについても、チャットワークの代理店である(株)プランノーツのタカハシさんの↓ブログがわかりやすいです。ご覧ください。
◇勝手にオススメしまくっていたら正式にチャットワークの代理店になれた話
https://tonari-it.com/chatwork-agency/
◇プランノーツはチャットワークの正式な代理店になりました!
https://plannauts.co.jp/chatwork-agency/
■チャットワークのタスク機能とは?
チャットワークのタスク機能とは、自分のタスク(やるべきこと)を把握したり、相手に仕事を依頼するときに使います。
使っているとわかりますが、チャットワークのタスク機能は良い意味でタスクがとても気になる画面設計になっています。そして簡単につかえます。
◇誰でも使えるシンプルな機能 →タスク管理 をクリック
https://go.chatwork.com/ja/features/
◇今さら聞けない!チャットワークの使い方が分かる1分動画 -タスク機能編
http://blog-ja.chatwork.com/2013/09/chatwork-movie-task.html
■GASとチャットワークのタスク機能を組み合わせる
・チャットワークAPI
GASとチャットワークのタスク機能を組み合わせるには「チャットワークAPI」をつかいます。
最近よく聞きますね、API(エーピーアイ)。
これもお馴染みタカハシさんの↓ブログをどうぞ。
◇Google Apps ScriptでチャットワークAPIを活用するための最初の一歩
https://tonari-it.com/gas-chatwork-api/
・安否確認の実装までの流れ
実装には以下が必要です。
-
Gmailのアカウントを取得
-
チャットワークのアカウントを取得
-
GASでチャットワークのライブラリを設定
-
GASでコードを書く
-
GASでプロパティストアを設定(おまけ)
-
チャットワークでWebhookの設定
-
実装できたか確認
いかがでしたでしょうか?
次回からは実際のGASのコードやチャットワークの設定方法について書いていきます。
以上、(@matonotam)でした。